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ファイリング
目的
最大の目的は、打弦により変形したハンマーフェルトを整えること。ただ、ハンマーは剥がせば小さくなります。整音を目的とした最小限の範囲で抑え、見た目の為に行うことは決してやってはいけません。バウムクーヘン
ハンマーフェルトは白いフェルトの塊のようですが、実際はバウムクーヘンのように層構造になっています。 それではファイリングしましょう。 先端をよーく見て下さい。形は整いましたが、きれいな層になっていないですね。さらに数層剥がしてみましょう。 これで形も層も整いました。ファイリング前をよく見ると、形が凹んでいる以上に内部の層も凹んでいますね。ファイリングは形の凹みを整えるのではなく、層の凹みを取り除いてやる事を意識しないといけません。実際に弦溝が消えるまで剥がすと、フェルトは大分減っているでしょう。ハンマー感覚を設定し直す場合は多めに剥がすとは思いますが、無くなったフェルトは戻らないのでやたらと削るのは控えましょう。